カレンダーリソースをZoom Roomと統合すると、ルームのTVディスプレイ、コントローラー、スケジュール作成用ディスプレイには、そのルームにスケジュールされたミーティングが表示されます。
Exchange2013/2016と統合するメリット
- アカウント内のユーザーは、会議室をミーティングに招待することによってZoom Roomでミーティングをスケジュールすることができます。
- 会議室は、カレンダーサービスを通してカレンダーリソースとして割り当てられます。
- Zoomにカレンダーリソースへのアクセス権限を与えることにより、ユーザーはワンタッチでミーティングを開始し参加することができるようになります。
Zoom Rooms用カレンダーサービスの追加を可能にするために、Exchange管理者が行う必要がある内容
- カレンダーを管理することのできる専用ユーザーをExchangeで作成する
- 各Zoom Roomで使用するカレンダーリソースを作成または検索する
- 専用ユーザーが、各カレンダーリソースへ完全に代理人アクセスできるようにする
- 専用ユーザーが、各カレンダーリソースを編集できるようにする
- Windows Powershellを使用して、各カレンダーリソースの設定を更新する
Exchange 管理者がこれらのステップを完了すると、専用ユーザーの認証情報を使用して、カレンダーサービスおよびそのすべてのカレンダーリソースを使用するために、アカウント内のZoom Roomsに対する権限を付与します。
前提条件
- Exchangeでの管理者アカウント
- ルームのカレンダーを作成および管理できること
- 新しい Exchangeユーザーを作成できること
インテグレーション方法
セクション(1):Zoom Roomsサービスアカウントを作成する
- ECPにログインします。
- [recipients]配下の[mailboxes]に移動して、[+]をクリックします。
- [User mailbox]を選択します。
- メールアドレス、例えば、room@company.comを作成します。
- この ユーザーメールが、Zoom Roomsのすべてにおいて使用されます。
- 「ユーザーログイン名」と「パスワード」を書き留めておいてください。
- 同じ仕事用メールを作成して、Zoomのアカウント https://zoom.us/account/user に追加します。
セクション(2):ルームおよびルームのemailを作成または取得する
- 管理者としてローカルECPにログインします。
- [Resources] > [Recipients]に移動します。
- ルームを追加する必要がある場合は、プラス記号[+]をクリックします。
- ルームのディスプレイ名とメールアドレスを書き留めておいてください。
セクション(3):ルームをZoom Roomsサービスアカウントに委任する
- 管理者としてECP にログインします。
- [Resources] > [Recipients]に移動します。
- 最初のルームをダブルクリックします。
- [mailbox delegation]をクリックします。
- [Full Access]までスクロールダウンして、プラス記号[+]をクリックします。
- 専用メールを選択して、[add-> ]をクリックします。
セクション(4):リソースをZoom Rooms仕事用メールのカレンダーと共有する
- Zoom Rooms仕事用メール(room@company.com)でhttps://login.microsoftonline.com にログインします。
- ユーザーの [Calendar]を開いて、上部のナビゲーションバーからユーザーのドロップダウンメニューへ移動し、[Open another mailbox...]をクリックします。
- Microsoftのポップアップダイアログウィンドウが開きます。共有したいZoom Roomリソースを入力します(ここでは、Panther)。
- Zoom Roomリソースメールボックスが開きます。ナビゲーションバーの左下部にあるカレンダーをクリックします。
- [Your Calendars]を右クリックして、[Share calendar]をクリックします。
- Microsoftのカレンダー共有ダイアログウィンドウが開きます。Zoom Room仕事用メールを入力して、[Editor]アクセスを共有します。このダイアログウィンドウの左上部にある[Send]をクリックします。
- Zoom Room仕事用メールにログインして、受信箱を確認します。
Zoom Roomリソースからの招待状をクリックして、招待を[Accept]します。 - 招待を許可すると、 カレンダータブが表示されます。ページ左側にある[Other Calendars]配下にZoom Roomリソースのカレンダーが 一覧表示されます。
このカレンダーが表示されていることを確認します。
セクション(5):Basic認証またはNTLM認証を有効にする
Zoom Roomsは、Exchangeサーバーなどのオンプレミスソリューションに対してBasicおよびNTLM形式の認証に対応しています。
次のいずれかを使用して、アカウントに適用されるいずれかの認証を有効にしてください。
Basic認証
- EWSで、[ Authentication]をクリックします。
- [Basic authentication]チェックボックスにチェックを入れて、[Save]をクリックします。
NTLM認証
- Exchange 2013サーバーでExchange Management Shellを開きます。
- Outlook Anywhereクライアント向けにKerberos認証を有効にするには、Client Accessサーバーで次のコマンドを実行します。
Get-OutlookAnywhere -server CAS-1 | Set-OutlookAnywhere -InternalClientAuthenticationMethod Negotiate
- HTTPクライアント経由でMAPIのKerberos認証を有効にするには、Exchange 2013 Client Accessサーバーで次のコマンドを実行します。
Get-MapiVirtualDirectory -Server CAS-1 | Set-MapiVirtualDirectory -IISAuthenticationMethods Ntlm, Negotiate
セクション(6):EWS URLを検索する
- [Exchange Control Panel]で [servers]をクリックします。
- [Virtual Directories ]に切り替えて、 [EWS] > [General]をダブルクリックします。
- EWS URLを見つけます。
セクション(7):Roomイベントからの件名の削除を無効にする
- [Run as administrator]オプションを使用してWindows PowerShellを起動します。
- 以下のコマンドを入力して、Exchange 管理者 のユーザー名とパスワードを入力します。
$UserCredential = Get-Credential
- セッションの準備をします(前のステップからEWS URLを取得)。
$Session = New-PSSession -ConfigurationName Microsoft.Exchange -ConnectionUri http://server-porter.portertest.com/powershell -Authentication Kerberos -Credential $UserCredential
- セッションを接続します。
Import-PSSession $Session
- 次のコマンドを使用した変更前と変更後のルームの設定を確認できます。
Get-CalendarProcessing -Identity "49ers" | Format-List identity,deletesubject,addorganizertosubject,RemovePrivateProperty
- 「DeleteSubject」、「AddOrganizerToSubject」、「RemovePrivateProperty」 設定の内、3つのfalse応答があれば、準備完了です。
Identity : portertest.com/Users/49ers
DeleteSubject :False
AddOrganizerToSubject :False
RemovePrivateProperty :False
注意:以下のエラーが出る場合には、次のコマンドを使用してください。
このコマンドは、ステップ1でPowerShellを管理者として実行しなかった場合は失敗します
「Import-PSSession :Files cannot be loaded because running scripts is disabled on this system.Provide a valid certificate with which to sign the files.(Import-PSSession:このシステムでスクリプトの実行が無効になっているため、ファイルをロードできません。ファイルに署名するための有効な証明書を提供してください。)」
Set-ExecutionPolicy Unrestricted
- ルームの設定を変更する
Set-CalendarProcessing "49ers" -AddOrganizerToSubject $false -OrganizerInfo $true -DeleteAttachments $true -DeleteComments $false -DeleteSubject $false -RemovePrivateProperty $false
注意:
以下のエラーが表示された場合、それは、cmdletを実行する権限を付与する役割グループのスコープにユーザー/ルームが含まれていないことを意味します。管理者アカウントを使用してログインしてください。
「The operation couldn't be performed because object '49ers' couldn't be found on 'Server-Porter.portertest.com'.(オブジェクト 「49ers」が「Server-Porter.portertest.com」に見つからなかったので、操作を実行できませんでした。)」
次のエラーが表示された場合は、PowerShellを使用してログインしたユーザーに、「組織管理」と「受信者管理」の権限があることを確認してください。
「Set-CalendarProcessing command not found(Set-CalendarProcessingコマンドが見つかりませんでした)」
次のコマンドを使用した変更前と変更後のルームの設定を確認できます。
Get-CalendarProcessing -Identity "49ers" | Format-List identity,deletesubject,addorganizertosubject,RemovePrivateProperty
「DeleteSubject」、「AddOrganizerToSubject」、「RemovePrivateProperty」 設定の内、3つのfalse応答があれば、準備完了です。
Identity : portertest.com/Users/49ers
DeleteSubject :False
AddOrganizerToSubject :False
RemovePrivateProperty :False
- セッションを切断し、PowerShellを閉じます。
Remove-PSSession $Session
セクション:(8)ExchangeカレンダーサービスをZoomに追加する
- ZoomウェブポータルにZoom Rooms管理者としてサインインします。
- [ Calendar Integration]を選択して、[ Add Calendar Service]をクリックします。
[ Add a Calendar Service ]ダイアログが表示されます。 - Exchange セクションの [Add ]をクリックします。
Exchangeダイアログが表示されます。 - カレンダーサービスの専用ユーザーのメールアドレスとパスワードを入力します。
- Exchangeのバージョンを選択します。
- 必要に応じて、Exchangeのログインドメインを入力します。
- EWSサーバーのURLを入力します。必ずURLにhttps://を含めてください。
- [Authorize]をクリックします。
カレンダー統合ページに、追加したカレンダーサービスが表示されます。
Zoom Roomでカレンダーリソースを設定するための情報に関しては、 Zoom Roomを追加 を参照してください。
この記事の詳細は、Exchange 2013/2016でZoom Roomsをセットアップするをご参照ください。