概要
SalesforceとZoom Phoneを連携する方法を記載いたします。ZoomとSalesforceをネイティブ統合し、Salesforce環境からZoom Phoneを使用することで、生産性と顧客エクスペリエンスを大幅に向上させます。
本記事では以下の内容を記載しております。
Zoom for Salesforce(Zoom for Lightning)アプリのインストール
Zoom for Salesforce統合を実施する前に、まずアカウント管理者がZoom for Salesforceアプリのインストールを行なう必要があります。管理者は以下のいずれかよりZoomアプリをインストールしておきます。
初期インストールが完了すると、管理者はZoomミーティング、Zoomウェビナー、Zoom Phone、Zoom Events、Zoomコンタクトセンターなど、サポートされている1つまたは複数のZoom製品でSalesforceの設定を続行します。
SalesforceにZoom for Salesforceアプリをインストールするための前提条件
- Zoom Pro、Business、またはEnterpriseアカウント
- Zoomアカウントオーナーまたは管理者権限
- Salesforce EnterpriseまたはUnlimitedアカウントの管理者権限
- Salesforce Trailblazerアカウント
注:
- 管理者ユーザーのメールアドレスは、ZoomユーザーとSalesforceエージェントとで同じものを使用する必要があります。
- Salesforce Shield Platform Encryptionを使用する場合は、連絡先フィールドとリードフィールドに決定論的暗号化のみを使用するようにしてください。確率的暗号化を使用すると、アプリのインストールがブロックされます。
Zoom for Salesforceアプリをインストールする方法
-
Zoomアカウント管理者としてZoom App Marketplaceにサインインします。
-
画面右上の検索ボックスに「Zoom for Salesforce Lightning」と入力し検索します。
-
アプリを事前承認します。
注:Zoomでは、特定のユーザーやユーザーグループではなく、このアカウントのすべてのユーザーに対してアプリを事前承認することをお勧めします。これにより、インストールプロセスの途中で問題が発生することを防ぎます。
-
、[Add]をクリックします。
-
インストールすると、Salesforce AppExchangeにリダイレクトされます。
-
[Get It Now]をクリックします。
まだサインインしていない場合は、Salesforce Trailblazerアカウントにサインインするように求められます。
- アクセスの許可を求められるため、[許可]をクリックします。
- インストール先を選択します。
- インストールの詳細を確認しインストールします。
- Salesforce管理者アカウントにサインインします。
-
このアプリをインストールするユーザーを選択するよう求められたら[すべてのユーザーのインストール]を選択し、[インストール]をクリックします。
-
プロンプトが表示されたら、サードパーティのアクセスを確認して承認し、[次へ]をクリックします。
-
[完了]をクリックします。
注:以下のエラーが表示された場合はSalesforceサポートにお問い合わせください。- Oauth Fail! Can't find verify code in cache, Oauth verify code check fail, please re-authorize
- This app can’t be upgraded: Platform Cache Partitions Missing feature
- インストールが完了するとSalesforceのインストール済みパッケージに表示されます。
Zoom for Lightningを設定する
ここではZoom for LightningをSalesforceにインストールした後の、管理者向けにZoom Phoneを使用してSalesforceを設定する方法を説明します。
Zoom for Lightningを設定するための前提条件
- プロ、ビジネス、またはエンタープライズアカウント
- Zoom WebポータルおよびSalesforceコンソールのアカウント所有者または管理者権限
- Zoom for Lightningアプリが追加されていること
- サードパーティアプリケーションからの自動呼び出しが有効になっていること
Zoom Phone権限セットを割り当てる方法
インストールプロセスが完了したら、SalesforceアカウントのユーザーにSalesforce上でのZoom Phone管理者権限またはユーザー権限を割り当てて認証する必要があります。
- 管理者権限を使用してSalesforceアカウントにサインインします。
- 右上隅にある歯車アイコンから[設定]をクリックします。
-
ドロップダウンメニューで、[管理]>[ユーザー]>[権限セット]をクリックします。
-
管理者または一般ユーザーを構成しているかどうかに応じて、リストから次の権限セットを選択します。
- 管理者ユーザー:[Zoom Admin]をクリックします。Zoom Phoneの設定などができます。
- 一般ユーザー: [Zoom Phone User]をクリックします。Zoom Phoneを使用するSalesforceのエージェントです。
-
[割り当ての管理]をクリックします。(ここではZoom Adminの権限割り当てを実施します。Zoom Phone Userに対しても同様の作業を実施します。)
-
右上隅にある「割り当ての追加」をクリックします。
-
これらの権限セットを追加するユーザーを選択し、[次へ]をクリックします。
-
割り当てられたユーザーの有効期限を選択し[割り当て]をクリックします。
- [完了]をクリックします。
コールセンターの設定でユーザーを追加する方法
※こちらの手順は必須です。
Zoom Phoneソフトフォンレイアウトページの画面ポップアップセクションを表示させるため、コールセンターにユーザーを追加します。
- 管理者権限を使用し Salesforceアカウントにサインインします。
- 右上隅にある歯車アイコンから[設定]をクリックします。
-
[クイック検索]バーで[コールセンター]と入力します。
- [コールセンター]をクリックします。
-
[Zoom Phone]をクリックします。
-
[コールセンターユーザーの管理]をクリックします。
- [ユーザーの追加]をクリックします。
-
[検索]をクリックしてユーザーを選択し、[コールセンターに追加]をクリックします。
Zoom Phoneの幅と高さを調整する
- コールセンターの設定([クイック検索]バーで[コールセンター]検索>[コールセンター]>[すべてのコールセンター]>[Zoom Phone])で[Zoom Phone]をクリックします。
-
[編集]をクリックします。
-
Zoom Phoneの高さや幅を次のように入力します。
- Softphone Height:640
- Softphone Width:400
※いずれもデフォルト値です。
- [保存]をクリックします。
ソフトフォンのレイアウトを構成する
注:Lightning Experience用のOpen CTIは、値が[新しいブラウザウィンドウまたはタブ]の場合、ソフトフォンレイアウト項目[画面が開きます]をサポートしません。Lightning Experienceでは、デフォルト値は[既存のブラウザウィンドウ]です。
- 管理者権限を使用してSalesforceアカウントにサインインします。
- 右上隅にある歯車アイコンから[設定]をクリックします。
-
[クイック検索]バーで[ソフトフォンレイアウト]と入力します。
-
[ソフトフォンレイアウト]ページで、[新規]をクリックします。
-
次の情報を入力します。
- 名前:ZoomPhoneLayout
- デフォルトのレイアウト:チェックを入れます
-
通話種別を選択する:[社内]/[着信]/[発信]より選択します
注:ソフトフォンの着信オプションと発信オプションの両方を設定できます - 表示する通話関連項目:通話者ID, 発信番号
- 表示するSalesforceオブジェクト:取引先,取引先責任者,リード
- 「保存」をクリックします。
-
[ソフトフォンレイアウトの割り当て]をクリックして、ユーザプロファイルに正しい電話レイアウトが割り当てられていることを確認します。
注:Zoom Phone Integrationは、Screen Pop設定でPop to Flowをサポートするようになりました。フロー設定で変数Phoneを使用する場合、統合では電話番号が渡されます。
Zoom Phoneの設定方法
SalesforceでZoom Phone設定を変更できますが、設定が変更されるたびに、ユーザーは電話ユーティリティバーを含むすべてのSalesforceページを更新して、変更を反映する必要があります。
-
Salesforceページの左上でアプリ起動ツールをクリックし、検索して[Zoom Admin for Lightning]を選択します。
-
(オプション)Zoom Phoneの右下にある[Set-up Guide]をクリックして設定ガイドを確認し、[戻る]をクリックしてカードに戻ります。
- 右上隅にある歯車アイコンから[設定]をクリックします。
-
[クイック検索]バーで[アプリケーションマネージャー]と入力し[アプリケーションマネージャー]をクリックします。
- [セールス]の右側にある[▼]から[編集]をクリックします。
- [ユーティリティ項目(デスクトップのみ)]>[ユーティリティ項目を追加]
- 表示ラベルなどを設定し保存します。
-
(オプション)Zoom Phoneの右下にある[Set-up Guide]をクリックして設定ガイドを確認し、[戻る]をクリックしてカードに戻ります。
-
Zoom Phoneカードの左下にある[Settings]をクリックします。
-
[Customize]をクリックして、フィールドを追加/削除するか上下に移動して、Zoom Phoneウィジェットの通話記録のページレイアウトを調整し、[Save]をクリックします。
-
[新しいフィールドの追加]をクリックして、タスクまたはズーム通話ログオブジェクトにフィールドを追加します。
注:サポートされているフィールドは、text、textarea、またはpicklistです。 -
カスタマイズしたフィールドを削除または並べ替えます。
注:変更を適用するには、ページを更新する必要がある場合があります。
-
[新しいフィールドの追加]をクリックして、タスクまたはズーム通話ログオブジェクトにフィールドを追加します。
-
次に各項目を設定します。
- Auto Save Call Logs:通話ログをSalesforceに自動的に保存します。この設定を無効にすると、保存ボタンを手動でクリックして通話記録を保存または削除できるようになります。
- Log answered calls in queue against answered member:[通話ログの自動保存]が選択されている場合にのみ使用可能で、通話キューユーザーが応答済みの通話について1つのレコードを通話キューに保存する必要があるかどうかを決定できます。
- Auto Save SMS:テキストメッセージを1日あたりの番号ごとのタスクとしてSalesforceに自動的に保存し、一致するものが見つかった場合は取引先責任者/リードにリンクされます。無効にすると、SMS を手動で保存できなくなります。
- Enable Editable Contact/Lead:ユーザーが連絡先とリードを手動で入力して検索できるようにします。この設定を無効にすると、電話番号に一致する連絡先のドロップダウンリストがユーザーに提供されます。
- Ignore Internal Calls:SalesforceのZoom内部電話番号に発信された通話は表示または記録されません。
-
Enable Sales Engagement:Salesforceセールスエンゲージメント機能をサポートします。
-
Dispositionフィールドから[Call Log Fieldsのカスタマイズ]を選択して、選択したSales Engagement Dispositionフィールドがソフトフォンの[メモ]ページに表示されるようにします。
注:詳細については、このSalesforceサポート記事にアクセスしてください。
-
Dispositionフィールドから[Call Log Fieldsのカスタマイズ]を選択して、選択したSales Engagement Dispositionフィールドがソフトフォンの[メモ]ページに表示されるようにします。
-
"Related to" Settings:特定のタスクまたはリンクされていない通話ログ画面に通話を割り当てるための関連オブジェクトをユーザーが選択できるようにすることができます。選択した標準オブジェクトとカスタムオブジェクトを追加するには:
注: [選択した項目]にオブジェクトを追加しない場合、[関連先]ドロップダウンボックスにすべての関連オブジェクトが表示されます。- ユーザーが通話に割り当てることができるオブジェクトを選択します。
- 「保存」をクリックします。
-
Common Settings:[Match your Zoom login email with your Salesforce username]を有効または無効にできます。Salesforceのユーザ名またはメールアドレスのいずれかを使用して、ZoomログインID(Zoomサインイン時のメールアドレス)と照合させる設定です。
注:Zoomログイン/OAuth接続は、現在のユーザーのプロファイルのSalesforceユーザ名または電子メールアドレスを、Zoomアカウントへのログインに使用した電子メールアドレスと照合することによって、ログイン/接続を検証します。ユーザーは、一致する場合にのみログインまたはOAuth接続の追加を許可され、一致しない場合はリクエストが拒否されます。
- 有効:現在のユーザーのSalesforceユーザー名がZoomログインIDと照合するために使用されます。
- 無効:現在のユーザーのSalesforceメールアドレスがZoomログインIDと照合するために使用されます。
- Salesforceの左下にある受話器アイコンをクリックします。
- [Zoom Phone Settings]をクリックします。
- [Zoom Phone Settings]>[Authorize from Zoom App Marketplace]をクリックします。
- Zoomにページが遷移するのでサインインします。
※Zoom管理者でない場合は管理者にリクエストを出す画面になります。Zoom管理者は許可を出してください。 - アクセスを許可します。
- [許可]をクリックします。
-
Salesforceに遷移したら、各種設定し[Save]をクリックします。
着信時の挙動
初めて着信する時は、Zoomデスクトップクライアント側で以下のポップアップが表示されるので、許可をします。
以降、ソフトフォンからの着信、発信、通話録音などがコントロールできるようになります。
こちらの記事は、以下の記事を元に作成しました。
- Installing the Zoom for Salesforce (Zoom for Lightning) app
- Configuring Zoom for Lightning with Zoom Phone